総務省統計局の人口推計によると、2026年4月1日現在、75歳以上の人口は2153万1千人で、15歳未満の1329万1千人を大きく上回り、その差は約1.62倍(= 2153万1千人 ÷ 1329万1千人)に達しました。前年同月と比べると、15歳未満は減り、75歳以上は増えています。この記事では、総人口の減少という全体像ではなく、「年齢層ごとに何が起きているか」に絞って数字を読み解きます。
15歳未満は1329万1千人、1年で35万6000人減
2026年4月1日現在の総人口は1億2283万8千人で、前年同月より55万9千人(0.45%)減りました。年齢3区分で見ると、減少幅の大きさが最も際立つのは15歳未満です。
- 15歳未満:1329万1千人(前年同月比 35万6000人減、2.61%減)
- 15〜64歳:7333万6千人(同 22万2000人減、0.30%減)
- 65歳以上:3621万1千人(同 1万9000人増、0.05%増)
15歳未満の減少率は2.61%で、15〜64歳の0.30%の約8.7倍(= 2.61 ÷ 0.30)です。人数で見ても、総人口の減少55万9千人のうち15歳未満が35万6000人を占めており、約64%(= 35.6 ÷ 55.9)にあたります。総人口に占める割合でいえば15歳未満は10.82%(= 1329万1千人 ÷ 1億2283万8千人)にとどまります。人口全体に占める比重が小さい層が、減少の大きな部分を占めているわけです。

上のグラフは、年齢層ごとの前年同月からの増減を示したものです。マイナスは15歳未満と15〜64歳、プラスは65歳以上と75歳以上で、符号がはっきり分かれています。
75歳以上は2153万1千人、1年で47万9000人増
一方、75歳以上は2153万1千人で、前年同月より47万9000人(2.27%)増えました。総人口に占める割合は17.53%(= 2153万1千人 ÷ 1億2283万8千人)です。65歳以上全体では29.48%(= 3621万1千人 ÷ 1億2283万8千人)となっています。
ここで注目したいのは、65歳以上の増加がわずか1万9000人にとどまる点です。75歳以上が47万9000人増えているのに、65歳以上全体は1万9000人しか増えていません。単純に差し引くと、65〜74歳の層は46万人減った計算になります(= 47万9000人 − 1万9000人)。なお、これは公表された65歳以上と75歳以上の増減から求めた概算で、公表値そのものではありません。
この65〜74歳の人口は、4月1日現在で1468万人(= 3621万1千人 − 2153万1千人)です。高齢者の中でも、より年齢の高い層へ人口の重心が移りつつある可能性があります。
75歳以上と15歳未満、逆転の差は約1.62倍
冒頭のとおり、75歳以上人口は15歳未満人口の約1.62倍です。差の絶対数は824万人(= 2153万1千人 − 1329万1千人)。人口が減る中で、「支えられる側」とされがちな年齢層の厚みが、将来世代にあたる年齢層を大きく上回っている構図です。

グラフは、75歳以上と15歳未満の人口を並べたものです。15歳未満が1329万1千人、75歳以上が2153万1千人で、差がひと目で分かります。
もちろん、75歳以上の多くが医療や介護を必要とするわけではなく、年齢だけで社会の負担を語ることはできません。ただ、今後の医療・介護・教育などの需給バランスを考えるうえで、人口構造の変化を押さえておく意味は大きいでしょう。
日本人は86万人減、外国人は30万1000人増
参考までに、国籍別の動きも確認しておきます。日本人人口は1億1892万1千人で、前年同月より86万人(0.72%)減りました。外国人人口は391万7千人で、30万1000人(8.32%)増えています。
日本人の減少86万人から外国人の増加30万1000人を差し引くと55万9000人となり、総人口の減少幅と一致します(= 86万人 − 30万1000人)。つまり、総人口の減少がこの程度で収まっているのは、外国人人口の増加が一部を補っているためだと考えられます。ただし、この統計だけでは外国人の年齢構成までは分からないため、年齢層別の増減にどの程度影響しているかは判断できません。
9月1日の概算値は1億2265万人
最新の概算値である2026年9月1日現在の総人口は1億2265万人で、前年同月より54万人(0.44%)減少しました。4月1日現在の確定値(55万9千人減、0.45%減)と近い水準で、減少傾向が続いていることがうかがえます。
要点まとめ
| 区分(2026年4月1日現在) | 人口 | 前年同月比 |
|---|---|---|
| 総人口 | 1億2283万8千人 | 55万9000人減(0.45%減) |
| 15歳未満 | 1329万1千人 | 35万6000人減(2.61%減) |
| 15〜64歳 | 7333万6千人 | 22万2000人減(0.30%減) |
| 65歳以上 | 3621万1千人 | 1万9000人増(0.05%増) |
| うち75歳以上 | 2153万1千人 | 47万9000人増(2.27%増) |
まとめ
人口が減る日本で、1年間に目立って増えたのは75歳以上だけでした。15歳未満は2.61%減、75歳以上は2.27%増と、両極で逆方向に動き、75歳以上は15歳未満の約1.62倍に達しています。65〜74歳は46万人ほど減った計算になり、高齢層の中でも構成が変わりつつある可能性があります。こうした年齢構成の変化が、今後の社会保障や地域の暮らしにどう影響するのか、継続して注目したいところです。
出典
- 出典名:総務省統計局 人口推計(2026年4月令和2年国勢調査を基準とする確定値、2026年9月概算値、2026年9月24日公表)
- URL:https://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.html
- 取得日:2026-10-14
- ライセンス:政府標準利用規約2.0(出典明記)